2013年9月14日土曜日

スポッターのつぶやき


 スポッティングを始めて、ざっくりですが548日。
納品した作品数は長編映画65本、ドラマ81本、特典映像20本、ドキュメンタリー5本、スポーツ13本合計184本。(真面目に数えてみました…)この数字が、多いのか少ないのかわかりませんが、自分自身では「お~よくやったなぁ」と思いました。
 
 始めた頃はSSTの使い方もままならず、専門用語もちんぷんかんぷん。業界ではあたりまえのイン点やカット割りなどの用語も、私にとっては何のことやら…。翻訳学校に通ったわけでもなく、全くの素人。おまけに理解できるのは日本語のみ。細かい作業が嫌いではない事、映画が好きな事、ただそれだけの理由で字幕翻訳の世界に足を踏み入れたのです!今思えばなんて無謀な…ですよね。

   制作された作品が料理だとすると、スポッティングはお皿を出す係りだと思っています。料理をお皿に盛りつけるのは翻訳者。私は、翻訳者が訳をのせやすいように、お皿を出さなければなりません。そのタイミングは、翻訳者によっても、作品によっても異なる場合があります。
  
 ルールがまだ身についていない頃はスポッティングをとっていい音声と、とらなくていい音声の区別がうまくできませんでした。うっかり犬の鳴き声や鐘の音などもとってしまい、たびたび翻訳者に「どう訳せと?」とツッコミを受けたものです。スポッティングをとったデータファイルを送るときはいつもドキドキしています。翻訳者の手を煩わせていないか… “自分でやった方が良かった”と後悔させていないか…と、一年半経った今でも常に考えてしまいます。

  「ありがとう。助かりました!」のメールを受け取った時は心の底からホッとします。きっと、ミスもあると思います。翻訳者は必ず手を加えているはずです。それでも、「ありがとう。助かりました!」の文字を見ると、もっとうまくなりたい、もっと完璧なスポッティングをとって訳す事に専念させてあげたいと思います。そして存在価値のあるスポッターでいるために、作業前の翻訳者に役立つ情報はなるべく早く提供することを心がけています。

   まだまだ未熟者のスポッターですが、初めて作品にかかわった時の緊張感を忘れずに、どこまでも完璧を目指して頑張りたいと思います。     michiko


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