2013年10月10日木曜日

スポッティングって?

 izumiです。emiが加わり、パワーアップしたTri-Logue!どうぞよろしくお願いいたします♪

 今回はスポッティングついて、ご説明します。以前、michikoが「完ぺきなスポッティングを目指す!」と意気込んでいましたね。そもそも「スポッティング」とは何なのか?これ、翻訳業界広しと言えども、字幕翻訳ならではの作業なのです。

 映像素材のセリフを字幕用に区切って行く作業を「ハコ書き(ハコ割り、ハコ切り)」と言います。字幕の基本ルールをおさらいすると、1秒につき4文字、1画面に出せる字幕は映画なら1行13~14文字×2行。(テレビやDVDでは16文字まで入れる場合もあります。)そのため、どんなにセリフが長くても、6~7秒で次の字幕に切り替えなければなりません。セリフが長ければ1画面に出し切れず、2枚(多くても3枚)に分ける必要があります。(字幕は1枚、2枚…と数えます。)「ハコ書き」とは、スクリプト(脚本)に字幕を切り替える位置の印を入れていく作業です。この印どおりに映像上のセリフを区切る作業を「スポッティング」と言います。ハコ(字幕)の始まり(イン点)と、終わり(アウト点)のタイミングを取り、映像に入っているタイムコードをもとに秒数を算出し、字数が決まるのです。このスポッティングを終えて、ようやく翻訳作業に入れるわけです。

 私の場合、映像10分のスポッティングを取るのに1時間近くかかります。これだけで半日~1日つぶれてしまうため、仕事が重なったり納期が短い時は、クライアントさんの了承を得てmichiko様にお願いしています。

 実は、ハコ書き作業は翻訳者の腕の見せどころでもあります。基本はブレス(息継ぎ)の位置で切りますが、それがうまく文章の切れ目であるとは限らず、結構おかしな位置でブレスが入ったりします。セリフの流れとブレス位置、カット変わり(映像のカットが変わるタイミング)のバランスを見つつ、ハコを切るわけです。おかしな位置で字幕が切り替わると、流れの悪いブツ切れの字幕になったり、読みにくい字幕になりかねません。

 では、翻訳者ではないmichikoは、どうやってスポッティングを行うのか?彼女に頼む時には、ハコ書きをせず、いきなり映像素材を渡します。michikoはそれを、ブレス位置とカット変わりを頼りに、ハコを切っていきます。セリフの内容は(ほとんど)気にしません。これがうまい具合にはまるのです!フランス語もロシア語もドイツ語も、聞き取れるのか!?というくらいタイミングよく切れている。それでも翻訳する時は、このまま全部使うことはありません。セリフの流れや字幕のバランスを見て、訳しながらハコをいじります。スポッティングがきれいにできていると、この直しがとてもスムーズ。というわけで、スポッターmichikoの存在というのは、翻訳者にとって心からありがたいのです。(もっと大事にしなきゃ…。) izumi

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