2013年12月10日火曜日

ミチコの部屋 vol.3

ようこそ、ミチコの部屋へ

 ミチコの部屋第3弾となる今回は、3人の翻訳者たちがいよいよ卵の殻を破り歩き出します!翻訳学校を出たものの、その後、生活の糧となるまで映像翻訳業を続けられる人はずいぶんと少ないようです。

 卒業後、歩き出した翻訳者たちにお仕事はコンスタントに来るものでしょうか?

Izumi: コンスタントに…というより、3年くらいは来た仕事を断らず、がむしゃらに仕事をしましたね。おかげで翻訳作業が早くなり、自分の限界も見えてきました。その後、いいペースができてきたところで2人目を出産。付き合いが途絶えてしまったクライアントさんもありましたが、ようやくまた新たな関係ができてきました。私は1話で完結する長尺作品が多く、ひと山越えるとポカ~ンと空白期間ができてしまうこともあり、いまだにコンスタントに仕事が来ている感覚はありません。正直、焦りはありますが、目の前の仕事を丁寧にこなしていくしかないと腹をくくってやっています。

Emi: 学校を卒業して少し経った頃から、週1本くらいのペースでお仕事を頂けていたと思います。が、短くて安いものばかりでしたので、1人暮らしということもあり、それだけでは生活できないレベルでした。当初は派遣でも働いていたのでよかったのですが、その後翻訳会社でのバイトに切り替えると一気に苦しくなりました。1時間半かけて自転車通勤したりもしましたね。給料日前日に手持ちが数百円になった時は焦りました。今となってはいい思い出です(笑)

Yoko: いざ始めてみると、仕事はわりとコンスタントに来ていました。ただ、1案件にかかる時間が
今の数倍だったので、コンスタントに感じていただけかもしれませんね~。最初の頃は自分の作業ペースがつかめず、出だしに時間をかけすぎて、途中から大パニック!家族に買ってきてもらったゼリータイプの栄養食品を口からぶら下げ、トイレもお風呂も我慢してパソコンの前に座り続けてギリギリ納品にこぎ着けたこともありました。

 今回の記事を書くに当たり、3人に「新人の頃に苦労したエピソードを教えて!」と、聞いてみたところ「んーーーーっ」「貧乏くらいかなぁ~」「そうだね、貧乏くらいだね・・・」という返答。記憶を掘り起こさせて聞き出したのが今回の記事です。彼女たちは、本当にそれほど苦労をしてこなかったのでしょうか?!辛かったのは経済的なことだけだったのでしょうか?!

 私の知る限り翻訳者たちは日々、言葉と格闘し、調べものや納期と戦いチェックバックの恐怖に打ち勝って仕事を続けているように感じます。しかし、彼女たちはそんな苦労を「苦労」と感じない精神力を持っているからこそ、10年以上も翻訳者として活躍しているのでしょうね。


【ミチコの豆知識】
チェックバックとは納品した字幕原稿をエージェント(または制作会社の担当者)が細かく見て、訳抜け・誤訳・誤字脱字などがないかチェックし、翻訳者へ質問事項と合わせて送り返すもの。
翻訳者はこれをもとに修正箇所を確認し、再度納品。その後、エージェントからクライアントへ原稿が納品され、そこでさらにクライアントチェックが入ります。
長尺とはおおよそ1時間以上の映像素材のことをいいます。



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